NEXUS内装3段ギア、インター3の分解、グリスアップ、組み立て方法、修理、写真付き

NEXUS内装3段ギア、インター3の分解、グリスアップ、組み立て方法、修理、写真付き

*この方法は、自己流です。間違っているところもあると思います。乗る前にはテストをして、心配ならば自転車屋さんでチェックしてもらいましょう。全ては、自己責任でお願いします。

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*内装3段ギアを分解する理由

  1. 古いしなんとなくグリスアップしたい!=中途半端な優しさは辞めておいたほうが無難かもしれません。
  2. ペダルを漕ぐとやたらと重い。前輪は正常でBBも正常である。=ベアリングのベールが壊れた可能性があります。ベアリングだけ買えば済むかもしれません。
  3. ギアが切り替わらない!=シフト引きの位置調整か、グリスが固まった場合があります。また、内部部品が壊れていることも考えられます。
  4. そもそも、内装3段の1速と3速が割増し的に重いので、いいグリスに変えたい!=グリスの硬さが関係していると思います。柔らかいグリスやオイルに変える場合は、頻繁にこれをやる覚悟でやる必要があります。メンテがほぼフリーというのが内装3段ギアの売りです。電動アシストが登場して、1,3速のロスは無視できるようになりましたので、これからもママチャリの定番となりつづけるでしょう。外装ギアの自転車を買い直すのも1つの手です。
  5. 異音がするようになった。=変速引き位置の調整で治らない場合、中身をまるごと取り替えることになるかもしれません。4500円の部品代がかかります。
  6. たまに、滑るようになった。=グリスが固まってラチェットが動作しづらいと滑ることも有ります。また、ラチェットが壊れた可能性があり、中身をまるごと取り替えると、4500円の部品代がかかります。部分ごとに購入できればいいのですが。

*前提条件、必要なもの

  1. 工具。内装3段ギアの後輪タイヤ交換ができるだけの工具があって、ハブナットを締めたりしますので、薄型スパナなどの工具、グリスなどが完全に揃っていること。
  2. 場所。3畳以上使うでしょう。狭いとそれだけ疲れます。床も保護が必要です。
  3. 時間。初めてやるときは2,3時間じゃききません。一日がかりで、失敗してもどうにか組み立てだけはできるかもしれません。分解した状態で保管できるならなおよいです。
  4. 根性。タイヤ交換までやっていれば、多分、できますが、さらに未知の作業が起きるわけです。できれば、ジャンク部品で練習しておきたいところです。

 

*組み立て時の注意!

  1. スプロケ側の玉当たりナットから締めていかないと、シャフトがブレーキ側に数ミリ引っ張られてしまい、元のように組み立てられたようにみえても、3速にしてペダルを逆回転させるとバキバキっと音がして壊れそうになります。また、スプロケ側の軸が足りなくなり、ワッシャーが入らないということになったりします。とにかく、この順番が一番大事です。
  2. ベール付きのベアリングは向きが最重要です。ワンというのか、おわん型になっている方に玉がが広く露出している方を向けて付けないと、組立後、常にブレーキがかかっているようになり、ベアリング部がじきに壊れてしまいます。
  3. とにかく、工程が多いので疲労に注意。
  4. ベール付きのベアリングから玉が外れてしまうようだと、削れていて玉が小さくなっているということです。できれば新品パーツを買って取り替えましょう。
  5. 左側と右側のベアリングは玉数が違います。

 

img_7138_20160918_60171こういう状態にする必要はありません。わかりやすいようにジャンク部品で試しています。

ちゃんとタイヤが付いた状態で作業できます。作業前に、スプロケとカバーとブレーキまでは外しておきます。

img_7139_20160918_60172 img_7140_20160918_60173 img_7141_20160918_60174ポイント! 分解時は、最初にブレーキ側のロックナットと玉押しを外します。

img_7142_20160918_60175ずばっと内部ユニットが抜けます。

img_7144_20160918_60177 img_7146_20160918_60179 img_7147_20160918_60180

ハブの外ケースのことをシェルといいます。引き抜いた中身です。デコボコはラチェット爪がひっかかるための溝です。ここにグリスを塗りすぎて、溝が埋まってしまうと組み立て後に滑ってしまい漕げないという悲惨な目に合います。ここは無理せず、オイルくらいさらっと塗って、ラチェット爪の方に塗るくらいがいいんではないでしょうか?




 


 

 

img_7148_20160918_60181さて、スプロケ側の玉押しとロックナットを外します。

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ここでさらに部品が外れるようになります。

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円筒形の部品を外します。

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ついにこの状態になりました。今回はここが限界とします。この部品も外せるんですが、現在のグリスアップや整備においてはこれ以上の分解は無意味なので行いません。また、戻すときに大変さがぐっと上がります。
img_7153_20160918_60186これが遊星ギアです。中心部のシャフトも歯車になっていて、周りに歯車がいくつも付いています。汚いですね。

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ブレーキ側はベアリングが圧入されています。軽く叩くと抜けます。

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もう1つのベアリングはこちらの中に入っています。

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向きが大事です。ワンに向ってボールが多く当たるようになっています。逆だとブレーキがかかったように固くなります。ベールつきのベアリングはほんとうに嫌な感じです。摩耗してくると、急に重たくなったり軽くなったりするという、古い自転車の故障を引き起こしたりしますし、せっかくの大事な思い出の自転車が重くて漕げないっていう状態になって、自転車にいって直してもらったのに、全然治ってないという、、、おそらく、ベアリングの見落としでしょう。BBか後輪ハブベアリングともにベールつきだったのでしょう。最悪、BBなんて外れないから面倒くさいやっていうこともありえるわけです。

それで、思い出の自転車を乗れないことになり、賃貸アパートで置き場も他のアパートに間借りしているようで、置いていると、不法投棄だとかいって粗大ごみシールが貼られていました。ほんとむかつきますよね。色々なものが。仕方なく泣く泣く捨てたのでした。今だったら、フレームさえ残っていればいつまでも乗れるよって言えるんですが、、その頃は、パンク修理さえ失敗するくらいでしたから、、、意外と上手くくっつかないことが多いんですが。

img_7164_20160918_60197これがベアリングです。ベールから外れてないということは摩耗度もだいぶ少ないです。これが原因なんて、こんなことまでするのにどれだけの道のりが必要だったかという気がします。

 

img_7155_20160918_60188では、掃除を開始します。

img_7157_20160918_60190  img_7165_20160918_60198左:ブレーキ側、右:スプロケ側、大きさは同じでも弾の数が違います。

img_7166_20160918_60199部品を並べてみます。かんたんですね。組み立て開始です。

img_7169_20160918_60202ポイント! ベールいりのベアリングは裏側から入れるとグリスが入りやすいです。

img_7170_20160918_60203ポイント! ここが一番のモンダイです。遊星ギアです。とりあえず、極圧性能があるオイルをスプレーしてみます。これだけだと軽いことは確かですが、長持ちしません。

img_7171_20160918_60204ポイント! 耐熱温度は低く、粘度も低く、流れやすいですが、追加でシャーシグリスを遊星ギア部に注入しました。中心軸にかませればいいです。

遊星ギア部以外とラチェット受け溝以外は、粘度の高いリチウムグリスなど(本来はシマノ純正グリスあり)をたっぷり塗ってしまって問題ないです。普通に遊星ギア部もリチウムグリスが普通だと思います。

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円筒形のパーツの羽根のようなラチェットをバネが利くようにして押さえます。

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そのまま押し込めばすんなり入ります。

img_7175_20160918_60208 img_7176_20160918_60209 img_7177_20160918_60210ポイント! ラチェットの爪にグリスを塗っておきます。受け側は錆止め程度でいいと思います。

img_7191_20160918_60224ポイント! 大きいベアリングを所定の向きに入れて、パーツを組み付けます。ここではまだ安定しません。

img_7192_20160918_60225ポイント! ラチェット爪を押して部品をハメていきます。

img_7193_20160918_60226 img_7194_20160918_60227軸受ベアリングをハメていきます。

img_7183_20160918_60216 img_7195_20160918_60228 img_7196_20160918_60229  ポイント! 玉押しは指で回るだけ回して、ロックナットは本締めしてしまいます。こちら側から玉押しを締めていかないと、あとで組み付け不良が起きます。ここから反対側のロックナットを本締めするまでシャフトを回転させると、ネジが緩みますので注意してください。

img_7188_20160918_60221シェルのブレーキ側のワンにグリスを塗ります。耐熱性、粘度を考えてもリチウムグリスでいいと思います。

img_7190_20160918_60223カバーを打ち込みます。

img_7197_20160918_60230ユニット本体とシェルがあたるワンの部分です。

img_7198_20160918_60231ついに、本体を装着します。このときに、大きなベアリングの向きが逆だとやり直しですので、注意して下さい。

img_7199_20160918_60232玉押しを付ける前にグリスを補充です。

img_7201_20160918_60234玉押しを指で回るところまで回して、ロックナットで固定します。当然、玉押しを抑えるスパナと、ロックナットを回すスパナの2つが必要です。さらには、15,17なのに反対派14,14という複雑怪奇なシステムです。

これでやっと、完成です。!といっても、ブレーキ装着、スプロケ装着と、まだまだまだまだ、作業は続きます。

img_7202_20160918_60235ポイント! これは動作確認のためにシャフトに2つのナットで金具を挟んで、手でシャフトを固定できるようにしました。組んだものをテストするには、タイヤを自転車フレームに装着しないといけませんが、ナットじめするのに、恐ろしく面倒なのです。この状態で手でスプロケが付いていた部分を回して、タイヤがギアのピンを押した度合いによって、正しく回転が変わっていくかを確認します。

タイヤ1回転にスプロケ部分を何回回したかって数える感じです。逆回転も正常にラチェット音がして、動きが硬い箇所はないか調べます。

img_7203_20160918_60236ポイント! シェルと内部ユニットとのベアリング部が隙間が見えています。これじゃ、雨が降ったら、ひとたまりもありません。あの無駄なカバーがあるわけです。しっかりと、水に溶けないリチウムグリスを塗りたくって、防水しましょう。

 

ハブだけなので、楽勝と思いきや、写真を撮りながら、1STEPづつ見ていくと本当に多いです。組み立てるだけならすぐなんですが、1つづつのノウハウがたくさんあって、それを覚えていればできるのでしょう。工場でこれを組み立てているのか、内職で空いた時間にグリス塗りながら組み立てるのでしょうか。いずれにしてもかんたんですし、力もいりません。

しかし、体はガタガタです。うつむきぱなし、工具は散らかる、手はグリスだらけで、ティッシュでふくたびに汚れたティッシュが増えていく。パーツクリーナーは臭いですし、本当に大変でした。

これ、本体が無い状態で、何回かやってるのにこれですから、本当にいかに恐ろしいことかってわかりますでしょうか?タイヤ外しから始めると、相当なことになります。

 

内装3段変速機を修理?いや、グリスアップ、ベアリング交換してみた感想

やっと、実機で修理ができました。

といっても、翌日です。

慣れたもんです。しかし、ニコイチというか、悪い部分だけをジャンクパーツから移植しました。

修理結果は

  1. ベアリングを1つ取替え
  2. 組付け不良を治す
  3. 遊星ギア部だけを柔らかいグリスでグリスアップ
  4. 最適な玉当たり調整、人が乗ったときに惰性でどこまでも進むように

 

こんな感じで試したんですが、チェーンがいくら緩めても、一緒に回ってしまう。。これは、もしかしたら、ラチェット内部のグリスが足りないかもしれません。。情けない。。そのうち、、、なおるかもしれません。

それよりも玉あたりは組み付け後、最後にタイヤにガタがあり、締めてみました。すると、ガタが完全になくなり、ペダリングも重くならないのでおそらく、最大限にいい状態になったと思います。

空転よりも人が乗っているときに転がる事が大事です。ガタがあるとベアリングが動いてしまって、軸がぶれてすぐに惰性が止まってしまいます。空転では影響はありません。人が乗るとガタが潰れてこすれるのです。

それより、

遊星ギアに、ちょう度1のシャーシグリスを塗るというのは、かなり軽くなりました。最新の多段内装変速、8か10とか?はオイルが充填されているそうです。これはオイルが軽いのは間違いないようです。

シマノのデータもあり、外装と内装でのエネルギーの損失は数%で10%はいかないとあります。これは、グリスが最適なものだったというか、量を薄くしまくったとか、そういうことなのでしょう。オイルならまた、しかり、オイルでデータ取ってたらいかります。

それまでが30%の損失を体感していましたから、それが5-10%という感じ担ったのがわかります。2速から上り坂で1速に切り替えても、重たさは変わらず進まないという以前に比べると、ちゃんと、1速が仕事しています。。。いいです。3速も同様です。

シングル用の太いチェーンで無駄もなく、多少のロスがあってもいいじゃないか?って、それを込みでも外装のほうが数%お得なんですが、まあ、止まって変速できるんだぞ!ということだけを励みに楽しんでいきたいと思います。

結果的に遊星ギヤのグリスは柔らかいほうが良い!と思います。

このギアなら、クロスバイクに内装3段がついていても構いません。